"ブヨブヨにでも戻っとれ"
このセリフのコマの表情、その直後のブヨブヨと景介の配置、なんて私の胸を深く突くんだろう。
短編集なのかな?話の深さと奇想天外さと突飛でありながさも妙に説得力のある厚みと癖のない魅せる画力。なんて素敵な作家さんなの!
って君ありて幸福の先生なんか。納得。
https://suzinec.hatenablog.com/entry/2022/08/17/183708
ストーカーするくらい好きな先輩のいる景介。
自由に擬態できるブヨブヨ。
そこで景介は好きな先輩に擬態することをブヨブヨに求める。
居候している身なのか景介は先輩を想うその一欠片の愛情もブヨブヨに与えない。偉そうにバツを与えたりする。
そういう景介も学生時代には先輩から手酷い目にあってる。
こんなに先輩が好きなんだから犯罪みたいなことも許されるのでは…と決意する時、物語が大きく動くんだ。
火の鳥のムーピーみたいなブヨブヨ。
いじらしい。というか、なぜそこまで景介に与えるんだろう。なぜ?
先輩に対し見返りを求めない愛だと景介は言うけれど、真に見返りを求めていないのはブヨブヨのほうだよね。ただどうだろう。こんなことはどこにも書いてはいないけどブヨブヨの寿命はあと少しなんじゃないかしら。描き下ろしではデロデロしてたし。
そうなれば景介、君はどれほど後悔するだろうね。
先輩の影をブヨブヨに求め、
景介を喜ばす為に献身なブヨブヨをすげなく扱ったこと。その裏表のない生物の深い愛情を思い出しては身が切り裂かれることだと心配してしまう。
サーカスは夜半過ぎには
サーカスの団長がとにかく某アイドル事務所のアレに見える。あくまで優しく、父親のように、少年を凌辱する様がね。なーにが家族や。
身寄りのない少年同士が愛を確認するときにすらその醜悪な存在は邪魔をする。
あの団長はどうなったんだろう?
現実のほうはもう死んじゃってるから、ファンタジーより現実の方がよっぽどグロテスクや。
noisy jungle
このお話好きだなぁ。
アンドロイドがかつての覇権を取っていた人間をペットにする話。ただアンドロイドの日常がある感じ。そして愛するペットというか人がいる感じ。監視社会のなかでプログラミングの1ミリ外の感情。
先生のお話は特別大変なことがあるわけじゃないんだよな。(ここでは触れなかったけど天使のお話はまぁまぁ大変そうやけども)
他人から見るならなにも深刻になるようなことはないんだけれどもでも当人は溺れるように前に進む。
その姿を何故か忘れられずに心に留めてしまう。
そんな人達は忘れてしまった方が気楽にいけるのに。ということは、なにか自身が蓋をしてしまったものがうずくのかな?それって嫌。でも、何故か蓋を少しだけ、ほんの少し、ずらしてしまうんだ。