"そのまま言うて
最後まで"
さぁ何から語ろう。
愛しい堕天娼。
1巻の時の堕天娼は気高く香りを纏い、頭のフォルムもぴんぴんで私は一瞬で堕天娼の虜になったもんです。
3巻の堕天娼は堕ちてアンニュイな雰囲気でなんて色っぽいんやろう。頭もでろんでろんになって毎日毎日毎日何人もの性処理をしてる疲れと諦めが彼の美しさをだらしなく垂れ流してるようで堪らない!
フィヨルドはタバコ吸いもってドカっと堕天娼(裸ん坊)の隣に座り身請けの話をするのんすごく昭和!君ら悪魔やろ!
そこから身支度を終えた堕天娼!!!!!!ここのファッションがたまらんたまらんたまらんく好き!!!!!!!!!!叫ぶ!
手元を隠す上着?袖?のフォルムがたまらんし
何よりびろ〜んってなっちゃう頭部を留めるアクセサリーが、留め方が本当本当本当本当好き。好き。きのこの横のふさふさアクセサリーも大好きだったのに、ぎゅっとお纏めであのアクセサリーはコインのような金属なのかな?それとも翡翠のような鉱石なのかな?
素敵だなぁ。
そしてここからの身請け先でのあれこれも置き屋あがりの若奥さんになって……昭和……悪魔やんに……どこまで色気あるんや……
堕天娼のことばっかりおしゃべりしてしまうからちゃんとメインの2人のこと。
まこっちゃん。なんかこの子嫌〜やってんな。
なんでなんやろう?なんか憎たらしいやん(笑)ふてぶてしいっていうの?
そやけど嫌いになりきれんのよ。Jに甘えJの前で泣き(マコっちゃんの感情むき出しの泣き怒りの表情大好き)Jを欲し、微細なJの変化も全て嗅ぎ取ろうとするマコっちゃん。
マコっちゃんの翼がJの翼をすっかり凌駕してしまったシーンの絵はなんて美しいんだろうね。
私ね斜陽の物語が好きなの。まぁみんな好きか。
平家物語とかさ、幕末とかさ、
その栄華が大きいほど没落の哀しみが輝くやん。
だいたいは権力欲に取り憑かれて上へ上へ登ろうとする悲哀なんだけど、このお話は違うんだよね。
てっぺんの針の先は孤独の痛みの寒い世界。分かってるのにそこに乗ろうとする。だってそうしなきゃ"あなた"を手に入れられない。手に入れないと満足できない。その先に不滅の孤独があろうと欲せずにはいられない。
人間より相当な純真やわな。
そして愚かにもループする。ずっとずーーーーっとループする。なんちゅう愚かで愛おしいんやろうな悪魔。
結末を知っていたとしてもマコっちゃんはJの名前を呼んだんだろうか。
呼んだんだろうな、って思うけどマコっちゃんの真意は分からない。
私は美しいJをこれ以上壊さないで欲しいって美術品を愛でる気持ちで率直に思うから。
Jはあの大きなお口でいじわるに優しく笑って欲しい。美しい人だから。
マコっちゃんは、マコっちゃんを超える何かがくるまで、それはすごくすごく先のことになるだろうけど、Jを刻み孤独の針の点の上で美しく君臨するのか、カニバリズムを切望してた男子高校生が。
ブログでMADKの感想を書くのは2回目で前回は
たくさんのロシア人と結末を楽しむ。と書いたと思うんだ。
堕天娼のファンアートを描いた時、ロシア人からの反応が多かったから(正解にはロシア語を話す人なんやけど)
みなさま周知の通りあれからロシア情勢が丸ごと変わってしまった。
同じ物語を愛した彼、彼女たちは今どうしてるんやろう。3巻は読めたんだろうか。海外の発売は遅いのかな?わからない。
どうか続きが読めますように。
全てのページが美しいこの笑える悲しい悪魔のおはなしを以前と変わらず楽しめることを願う。
私もいつまでも忘れない。
ところで、このブログ。
堕天娼のことは堕天娼。
JのことだけはしつこくJと呼んじゃうから、
私は自分の立ち位置をマコっちゃんよりちょい上のJよりちょい下って思ってるみたい。なんて図々しい!