BLを読み解きたい

なんでこんなに好きなのか考えたいだけ

最終電車の恋人たち 感想

 

 

"ジャンプしたい"

 

アラフォーで仕事忙しくて恋なんてずっとしてなくて疲れてて若い頃には気にもとめなかった身体の衰えを実感したりとか、でもふわってジャンプしたいような恋の始まりってもう自分の心臓もぎゅぎゅーって圧縮されるような萌をもらう。

 

先生が試し読みをTwitterにあげてくださったんかな。

2コマくらいみて読むの辞めた。絶対絶対絶対凄く好きだから試し読むのもったいないなっておもってんやんおもってんやん。おもってんやん。案の定やわ。

 

春江さんが恋に浮かれてうっとりするポエミーなことをついつい考えちゃうんやけど、すぐさまいやいや、って取り消すねんね。

アラフォーのおっさんが何を…って。

そんな春江さんがかわいいしすごく分かるねん。

トキメキとか相手の一挙一動で浮き沈みしたりそんな初々しい恋は若者がするものであってアラフォーはしてはいけないとブレーキをかけちゃうし、相手のことを相手のバックを見ずにはスタートのgoをだせないと思うねん。

それでも、連絡を待つ夜、思わずサンダルで飛び出てしまう夜、どうか心変わりしませんようにと願う夜、なんて愛おしいんやろう。

 

巻末にあるように当たり前に同性も婚姻できる日本になってほしい。

まだ頭の固い欲ボケじじいに支配されし日本やけど、いうてもう死ぬやろ。そんな時代は終わると思う。終わるとは思うけど、欲ボケじじいの世代にももちろん同性愛者はいるわけで愛する人と結婚出来ない不当に苦しむ人もたくさんいてはるんやと。政治が変わるのを待てば?という話ではなくて、もう世の中ほとんどの人がそんなことはおかしい、間違いやという時代が既にきているのに法律だけ遅れていておかしいやんな。次の選挙で変えれるかもしれんのやから選挙にいかなあかんわな。

 

 

 

春江さんのさ、ありのままのおっさんやけど恋1年生のたるんだ目元とかの全てを輝いてると肯定して恋をする藤嶋さん、ええよなぁ。

 

2人はキス以上は進んでない。

でもするやんな?というかしてるやんな?

きっと初めてのときは春江さんは緊張でなんだか上手くいかないかもしれない、ゆっくり、仕事に支障がないように、たまにしかしないかもしれない、バニラかもしれない、わからない、

いいやんな、ゆっくりゆっくり大人の初恋してったらええやんな、そんな40代を過ごせるって誰よりキラキラしてて、なんて素敵なんやろう!

 

 

ユキちゃん愛してる!

 

 

"ユキちゃん!"

 

いろんなBLありますよね。

BLとはボーイズラブのことでそんな事は周知の事実やねんけど私はこれぞBL、これぞボーイズラブといいたい。だから今からそう言う。

 

これほどまでに2人だけの生活で

これほどまで2人は愛し合ってることある?(っていっぱいあるねんけど大袈裟に言いたくなるねんやん。だってほんまに愛し合ってるんやもん)

 

ああどうか末永くお幸せに…っていつもBLを読んだ時には願うねん。死がふたりを別つ時まで…って。

もうこのカップルについては願いません。

他人の願い要りません。不要です。

絶対絶対絶対絶対絶対2人ずっと一緒やもん。もう接着剤でぴっちりむっちりくっついてるもん一生。だから願わんでええねん。

 

あんまりに愛が深いからどうしても読んでると涙が勝手に溢れてくるの。

愛の深さで人を(赤の他人を)感動させる方法は単純に不幸をエッセンスにいれたらええやんか。

物理的距離とか

他人の不理解とか

NTRとか(ごめんめっちゃ好き)

心変わりとか

将来への不安とか

事件事故病気とかのアクシデントとか

 

ないの。ないねん。

将来の不安はユキちゃんが少し思い患うねんけども全部"ユキちゃん!"って声だけで解決するねん。

 

物語として大きな山場、起承転結の転が無いに等しい一冊なのにここまで心をぐわっと掴んで何度読んでも鼻の奥が痛んで勝手に涙が出てくるというその愛の深さだけで勝負に出ててむちゃくちゃ成功してること本が憎らしくなるくらい好き。

 

 

 

幼い頃から2人でいて、

恋を知る前から2人でいて、

思春期を共に過ごし、

お互い惹かれあってることを確認し合い、

共に暮らし、

若いから少し節約したり(きゅん)

この先も共に生きようと約束する。

それだけですよ。この本はそれしか描いてないです。

何も起こりません。

ただもうすごく!愛!!!!ユキちゃん!!!って感じなんすよね。

 

ハルくんの小さい弟くんもかわいいです。

そこらへんのエピソードも心臓が痛くなるやらかわいいから尊いやらで脳みそ焼き切れそう。

 

 

"ユキちゃんっ!"って声が、愛がオモクソつまった声が本から聴こえてきそう。

よくぞこの ユキちゃん愛してる! というタイトルをつけたもんや、誰や、どこの天才や(先生かしら…)

まさにタイトルに尽きるねんな

 

ユキちゃん!ユキちゃん!ユキちゃん!って聴こえるねん。

ドラマCDにはなってないやんな。

普段あまりドラマCDから遠い私やけどもし音源化するなら聴いてみたい。この愛の塊のような ユキちゃん を再現できる声優さんは一体誰でどんな表現方法なんだろう。

 

なんやかんや障害のある恋路も大好きなんだけどもこれほどまでに太く、幹線道路より太い、威風堂々とした、揺るぎない愛を眼前に押し付けられるのはなんて気持ちいいんだろう。

 

 

クリスマスの夜もとってもロマンチック。

 

 

 

ネタバレしてるから(今さら)未読の人あんま読まんとって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スーツに着替えてプロポーズ!ってときに

待ってる間にうとうとしてるユキちゃん。

 

眠くなっちゃった?って優しく聞くハルって本当ユキちゃんを愛し大事に思ってるんやなぁって感激した。

ユキちゃんを大事にしてるんやなぁって思う箇所は無限に言えるんやけど何度読んでもココでぐぅっっっつとなるんです私。

 

 

 

 

 

 

 

 

雨傘で凌げないほどの恋 感想

 

 

"愛してやるから ここを開けろ!!"

 

ARUKU先生の攻めってどうしようもないやつが多いんやけど今回も漏れなく嫌なやつなんだ。

 

あー!嫌なやつ〜!の一言で終われる嫌な奴ならまだマシで天花寺の嫌なやつっぷりは、正義の皮をかぶって、関わった人も、いいやつやなーって伝染してしまう。

本質的に傲慢で頑固で自分の見る方向が正しく、外れる人を貶し、周りもそうだなそれは天花寺の言う通りかもしれんなってなってしまうっていう恐ろしい伝染病的嫌なやつ。

 

 

20年前にした五映に対するアウティングを今更謝りたい。本当悪いことをした。最低でした。ってそもそも自分があかんって分かった時点で謝罪するべきやし、五映が嫌がってる(ように見えるし始めは本当に嫌やったやろう)のにしつこーーーい!

許します。なんて言えるような話じゃないやんな。

 

他のキャラが言うてるように、可哀想な五映を甲斐甲斐しくお世話している自分に満足してて嫌なやつ!

しかも記事にする事を目的としてたやなんて嫌なやつ作りに隙が無くてもう参りました。

 

五映は、でも、ずっと好きやって、孤独にいるから、今は誰も話さない言語の翻訳をしてる、家族もいないし貧乏だから、天花寺が憎くてうざくて眩しくて好きなのはもうしっかりしてとも思うんやけど、五映はごえにゃんでかわいいからしゃあないわな。

 

ARUKU先生はこの嫌なやつのようで嫌なやつで嫌なやつじゃない嫌なやつ天花寺の描き方が読み手を翻弄させて上手やなぁって思うねん。

 

元妻のシケモク婆エピソードあるやん。

天花寺の話をうっかりそのまま受け取ってしまってさぁ、そりゃ心の冷たい女やでってうっかり思ってしまうんやけど、天花寺と元妻の果たしてどちらが冷たいんやろ。

 

天花寺の言い分は、

シケモクを集めてタバコを巻き直し売っている。あの歳では雇用されるわけがないからああして小銭を稼ぐことしか出来ないんや、ああ可哀想に。

というもの。

 

それに対し元妻は、ゴミを集めてるんだなと見て自分のゴミをお婆に差し出した。

 

そもそもお婆が巻き直してタバコを売ってるかどうかなんて想像やんな。勝手に想像して勝手に可哀想がっている天花寺のほうが、ゴミが必要そうやからゴミを渡した元妻より間違いポイント数高いように思うけどどうやろう。

 

っていうのも私も最近同じシチュエーションがあって旦那氏と一緒に歩いててんけど、爺がシケモク拾いまくってるねん。

アイツあれ吸うんやで、タバコ高いけど衛生観念捨てたらタダやな!あのおっさんにコロナもなんも無いな!ぎゃははってコソコソ言いあってた。(全員低レベル民度)

私らも大概なクソやと思うけど、爺を憐れみの目でなんて見てない、シケモクを持ってたら喋りかけるのは嫌やから目の前に捨てたかもしれん。

あの歳やから仕事がないだの、可哀想だのなんて思わん。別にその爺も自分のことそんなふうに思てないかもやん。タダでタバコ落ちてんのに、高い金出す奴はアホやくらい思ってるかも。

 

何が言いたいかってことは、天花寺のその見方がナチュラルに人を決めつけ見下してんねんな、

この俺が謝ってる、世話をしてあげてる、好きでいてあげる、ノンケやけど抱ける、とかね。

そやけど、五映はそんな嫌な天花寺を十分知っているというか知りすぎていても尚、迷惑だろうと天花寺の五映のためにした事柄に心を暖める。それはやはり心がこもっている。突拍子もなくて迷惑じみたことでも。

 

私はあの当て馬の方にしとけ!ごえにゃん!頼む!って思ってたけど、好き勝手に明るく照らす太陽天花寺を選んだねんな〜。寒い日陰から太陽に恋したんやから仕方がない。

どうか天花寺はごえにゃんを雨傘ぶっ壊れるほど愛してよ。頼むよ。

 

 

あの鼻水目やにくちゃくちゃの猫はまだ路地裏にいるのかしら。

てっきり、綺麗になって2人に飼われるラストかと予想したけれど、そうは問屋がおろさないのが我々の心を痺れさすARUKU先生なのだ。

 

 

 

ぶるージャイアントみた

 

 

BL感想じゃないです。

 

観た感想を率直に言うてるんでめちゃくちゃ好きな人は読まない方がいいかも。

 

観る前はジャズか〜。って乗り気じゃなかった。

 

私は音楽が好きで割となんでも聴く方やと思う。

ロックもポップスも現代音楽もインストもノイズもレゲエもスカもクラブミュージックもクラシックもテクノ(1番)好き。

ヒップホップはあんまりでジャズはマジでほんま全然聴かない。

多分、黒人にルーツのある音楽が自分のリズムと合わないからなのでは?って思っててん。

レゲエも聴くけど日常的に長く聴いたりしない。

ジャズっぽレゲエっぽ(スカかな)はスカタライツのライブに行ったことある。良かった記憶ある。

 

私は村上春樹が好きだから彼の趣味も合わせてジャズ好きになりたいんだけども、ジャズだけはダメなんだ。

その一瞬の煌めき、パッション感じる感じとかが嫌なんかも。ダラダラリズムが続いて盛り上がり所が曖昧なんも(こういう聴き方がそもそもジャズを理解出来てない)苦手とするところで、まぁジャズなしで生きていけます私。って感じ。

 

だから、ジャズの映画やったらずっとジャズ聴かなあかんやん〜!ってなってたわけ。(ジャズ好きの人ごめんなさい)

ついでにディスり本当ごめんなさいやねんけど、人気爆発の夜遊びさんもめちゃくちゃ苦手で、今後の人生において1秒たりとも聴きたくないと願ってるねんけど流行ってるだけに耳にするよね〜。アニメとか。困る。って言うてもそんなアホなことを言うてるのは私だけなんで、私は耳が悪いのかもね。

 

 

さて、前置きで散々の散々ジャズ嫌い宣言しておきながら何ですが、映画良かったです。

ほほぅ、こーゆー感じなんすね。ジャズ。

ジャズの盛り上がりの煽り的なソロをどちゃくそ踏ん張る感じとか演奏技術やパッションすごいけど、やっぱり私の音楽道(一丁前)から外れる。でも主人公の耳の良さとか一心不乱に高みを目指して技術もぐんぐん向上してってのは観ていて気持ちいいし、ドラムの子がすごいやんな。

素人やったのに…

初めはドラム部分だけドラムマシーン使ったらええやん、あかんの?とか思ってた、ごめんね。

 

そやけどさぁ、せっかく3人ともパッションと技術が頂点にきてるタイミングでのあの事故はわたしちょっとがっかりしちゃったなぁ。

 

結局2人で演奏することになり、それはジャズライブではどうやら異例のことらしい(ピアノパートの録音ないん?とか思うけどそれは生を大事としてるであろうジャズ界ではあかんことなんかな)

聴いてる人も涙を浮かべてるし、映画としてもここ泣いてくださいね!ってとこやと思うんやけどそれは、演奏の素晴らしさ(素直に演奏は素晴らしかった)を分散させちゃってるのではと思っちゃった。

 

喉から手が出るほど欲しかった最高の舞台

才能溢れる若者

ピアニストやのに手が重傷

多分前のようには弾けるようにはならない喪失への大きさが涙を誘うやんか。

単純に音楽の良さで感動しているわけじゃなく、演奏が良ければ良いほど、大きな大きな取り戻せない損失に思いを寄せるやん、人々は。

 

そんな悲劇はなくても、3人の今の最高をみせてくれたのならそれだけで大感激したと思うねん。物語には悲劇が必要ということなんやろうけども、悲劇は、ピアノが退屈やと言われたことだけで十分だと。

 

 

原作を読んでないからその後のことは分かんないんやけどピアニストの腕は治るのかな。

元のように自分の弾きたいと思うまま弾けるようになるんかな、なるといいな。と何度も考えてしまう私がおるんやから、やはり必要な悲劇であったのかもしらん。

 

 

 

BLアワード2024 君に決めた100の理由

もうアワード参加も3回目かぁ(遠い目)

BL初心者初心者と吹聴していたけどももう初心者ではないかもしれんな…

 

たくさんのBL本が発売される中でアワードにノミネートされることもすごいことやんな?

私も今年は新刊がでたらついつい買っちゃってたから割と読んでいると思うけど、FFさんにはもっと猛者がいらっしゃったから私なんぞはまだまだヒヨッコですわね。

 

ではわたしがあなたに決めた理由をつらつらおしゃべりしていきます。

既読である御本はもちろんどれも私の心をきゅんきゅさせているし未読なものもうっかり見逃しているかあまりにも自分に刺さりそうだからあえて残してあったりするんです。恋するボーイたち…全員もれなく幸あれ!

 

 

 

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ベストコミック部門

 

はじめて、はじめました。

初読みの時には母親にイラ〜っとしたものです。

母親の弱さが幼い鴇ちゃんに大き過ぎる責任感を芽生えさせたんじゃないわけぇ?ご自身が再婚したからてほなもう自由してやって随分と…と思ったもんやけど全てが今の鴇ちゃんを形成するわけであってあないにみんなに愛されるええ子になったわけやからな…と。

 

コワモテの隣人がΩだった時の対処法

ギャップがすごーくえろちいかったのと攻めの子の正しさが好き

 

 

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ベストシリーズ部門

 

ぶっちゃけますと…シリーズ途中で飽きちゃうんですね………ごめんなさい………

 

ハッピーオブジエンド

腐女子なりたての時に読んで2人の生い立ちにあわあわし、都会のゴミのような生活をしててもそこには個人があってどうしても幸せになってほしいと願わずにはいられない。完結を見守れてよかった。

 

αの花嫁

おもしろかったなぁ!オメガバがちょっとなぁと初めは言うてたもんですがもうそんな私はいませんね。

Ωの女性性(守ってもらわないと)みたいなところが私は嫌いやってんけどそれをまざまざと見せつけた上での理久の成長と傲慢オブ傲慢の圭騎さまの愛をみれて紅白もちを配り歩きたいです。

 

 

この部門にはステゴのそれからも入っていて私を狂いに狂わせましたがまだ日高の幸せを目にしておりませんのでベストから外しました。日高が幸せになったのならもうそれはアワードどころの話じゃねぇわ。

 

 

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ベストwebtoon

 

夜画帳

こんなに毎週毎週胸を掻きむしって更新を心待ちにした事があったでしょうか…その後遺症として金曜日夜10時は未だにそわそわしてしまいます。

 

ジンクス

まだ未完ですが毎話楽しみなので。

 

 

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ストロマンチックコメディ

 

どれにしてもええねんよもうって感じ

 

おしょたみを感じるものに惹かれるんですね〜っていう特性がバレるベストかも。

 

 

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エモ部門

 

泣き虫大家のみくるちゃん

なんかものすごく好きやの。

つるんとした後頭部や、できないこと苦手なことを懸命にがんばる姿とか、あと泣き虫なのに、本当はすごく泣き虫なのにおばあさまの前では決して泣かなかったみくるちゃんのその小さい体にこめられた重さが胸を打つの。すごく。

 

 

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おフェチ〜

 

ここの既読率高ない?

 

ないしょのストーカーさん

 

これ!なぜ!総合ベストに入ってないん?最高やったよな〜ほんま。わたしまじ何回も読んでるねん。

 

めーっちゃいけずなこというてしまうけど

"ストーカーが誰かすぐ分かった〜w"

ってレビュー、そりゃそうやろ。先生がそう描かれてあるんやからドヤ顔やめてもろてw

急に謎の第三者とかないやんな。

 

 

いとしい君との初夜事情

 

これもほんま好きやねん!

ヤリチンの攻めが本当に受けを大事に大事にして、かわいいものを2人で愛でたりかわいいのよ。でもヤリチンやからもういいよね?って本能剥き出しちゃうシーンもよかったし体格差が最高でした。番外編もよかった!

 

 

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ディーーープ部門

 

わぁ!これも既読率高っ!

ほんまどれもベストやてこれ。

 

ばらとたんぽぽ

どれもとはいうたけどこれだけは特別。ベストです。

 

明けの花に嘴

単話も追ってた作品。

ともすれば受けが女の子に見えてしまうという悩みがあったんやけど、

絵の美しさ

話の深さ

時代背景

言葉の美しさ

手を使えない(手がない)鳥の設定の巧みさ

全てが私を夢中にした。

 

 

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次来る部門

 

いやさ、難しすぎるんやけど。

神作がここに出揃ってるんやけど?新人賞ってことやろ?

持論やけど音楽とかもさ1枚目のアルバムが1番ええみたいなことが往々にしてあると思うねん。そりゃ熟練の作品もええねんけど、書きたいことをフレッシュに書いてる今だけの煌めきみたいなんが揃っててすごいわここわ。

 

スイセイを追うと恋人がウブすぎて困るの2作をどうしても入れたくて本当に困った。

 

うみのお城

ギャグのオリジナルさ、絵のうまさ、うみのヤマへの揺るがない何があっても揺るがない世の中に絶対はないと言うけれどこれだけは絶対と言い切れる愛。完璧の傑作です。天才。

 

聞いて、俺の恥ずかしい音

リアルお友達にたくさん勧めた。勧めるときに

"おしっこの音聞いてもらう話やねんけどめっちゃええから読んで!"って言うてた。なにも間違ったことをいってないんやけど、バイバイした後なんか一抹の後悔があります。

 

 

 

といったすじのベストアワードです。

一年に一度のBLのお祭り!って感じがして楽しいよねベストアワード。

 

 

stand up 感想

https://x.com/maru_kjrsk/status/1609155612038004736?s=46&t=rr9iUDbbI-_w9co-sPmZcg

 

いやー、夢中で読んだね。

さらっとあらすじは、車椅子の青年がネットを通じ出会った陽キャな青年と友達になったんだけども、陽キャは下心があって、そういうことを致すも陽キャ友人により致した時の写真を拡散されて…

 

という感じのお話ですけども、元来あらすじを説明するのは苦手なので読んでください。この傑作は無料で読めます。無料で読ませていただいて申し訳ないです。

 

 

スバルくんは車椅子である。

何らかの事故に巻き込まれて友人のひばりは片足を失いスバルくんは車椅子生活となった。

 

 

陽キャのね、ウェイウェイ感は読んでてちょっと不快であるけれどもそんなに悪い事じゃないと思うねん。

女の子をナンパして気軽にセックスしたりとか、成人同士で合意ならなんぼでもしてええわけやし、猥談とかおもしろいやん。人のセックスの話って面白いもん。わたしかて友達同士でなんぼでもそんな話でしこたま笑った。

 

スバルくんは真面目でウブだからそういったこともやめて頂けますと…とは思うんやけどそういう下品な話を酒の肴にされるのは幾分仕方ないかもしれんけど、写真。写真はあかん。

 

あの中の誰が勝手に人の写真フォルダにある写真を流出させたんやろうね。恐ろしい世の中やでな。

そしてやっぱり見つかっちゃうねんな世間に。

物語のつくりが上手いなと感じるのは、なんか扇情的な写真じゃなくて、ことが終わってティッシュでちんこを拭っている写真であることやねんな。

 

ああん♡みたいな写真ならまだね、なんかプライベートではえっちな人やなって感じやけど、ティッシュで拭うのは若干間抜けさがプラスされて、でも確実にすけべが執り行われた証拠でもあって、真面目なスバルくんの印象から最も遠く、でもなんだか容易に想像できるいやらしさがあるから、流出したシーンは本当頭の中が冷たくなっちゃったよ。ほんと。

 

でも誰?陽キャのお面を被ったなんともなんとも陰湿さで、その陰湿さを持ちながら歩く道の先には最後の通り魔に通じるものがあると思うわ。

 

 

攻めの子は心底反省したとは思うけど、スバルくんも許す選択を与えたのだというラストなんだけども彼らの行先はどうやろうね。

 

 

大きな心の傷が完治することはないんじゃないやろうか。全く失った信頼を回復することなんて出来ないんじゃなかろうか。

スバルくんが一度の事故で車椅子生活となったように。

たった一枚の写真で職を失うことになったように。

 

そうやけどもこうも思う。

スバルくんは食フェスに出かける時も、車椅子のお手洗いは?とか心配して事前に調べたりしてちゃんと向き合ってるんやから、過去の深い傷は傷として出来る限りの修復をして前に進むんやなかろうかな。

そうだといい。

傷のない人なんておらんやんね。(っていうてもスバルくんはハードすぎるんやけど)

 

 

取り返しがつかんのは、通り魔犯人とか、なんか知らんけど勝手に写真を流出させたその子やな。どうしようもない人は世の中にいてるもんやと最近つくづく心が重くなっちゃう。

 

 

 

 

 

この作品は商業とかでなく、作者様がご趣味?として描かれてるものなのかしら?

天才はたくさんいるんやなぁほんま。

かわいいきみ 感想

 

 

"梛帆ちゃん

悲しい時は泣かなくてはダメなのよ"

 

1巻を読んだ時に 耐え難きを耐え忍び難きを忍び読んだ と感想を書いたんやけど2巻もほんまに耐え難きでしたよ。

そして、こんないけないえっちなものを見てもよろしいのでしょうか…ってドギマギしたよ。

 

もう散々とんでもない闇BLや、BLじゃなくても映画や小説読んできてるし、ドスケベなもんも摂取してきてるのにこんな辛いことある?ってくらい辛くなんねんなー。

 

ほんま大した事全然起きてないわけよ。

余命カウントされてるわけでも家族と別れたり戦争が起きたりシリアルキラーに追いかけ回されたり壮絶な幼少期があったり変な女に刺されたりとかなんもないわけ。

 

ものすごーーーーーーーく両親に溺愛された平凡な男の子。かわいいかわいいと言われて育ったから、そうか、自分はめっちゃかわいいんだ!って自己肯定してて幼馴染のイケメンお兄さんに懐いてるんやけど、高校に入り、なんとなーく自分が浮いてるのでは?(この辺でもう無理)

もしかするともしかしてボクってかわいくないのでは?(この辺はもう苦しみのあまり血を吐きそう)

ってなって、あんなにキラキラしてたのに ボクなんて…ってなって

お礼や謝罪にプレゼントしてた小さな折り紙を広げて戻すシーンなんてもう私苦しくてもう…もう読めない。辛すぎてこれ以上はもう耐えられないってなった後、お母さんの冒頭の言葉が追い討ちかけてくるねん。

 

ぴかぴかのひかる玉のように大事大事に育てられた梛帆ちゃんは言葉遣いも丁寧で、些細なことを気にしたり大事にしたり(ちょっとした寝癖とか)して梛帆ちゃんの世界は梛帆ちゃん、ご両親、かなだけの小さい世界でぬくぬく生きてきたんだろうなって。子供はそんなもんやし、ちょっとずつ世界は広がるやん。わくわくすることもたくさんあるけど傷つくこともそりゃもちろんあるし、人生にはそんなんも必要やん…ってことは分かってはいても、梛帆ちゃんにはもうマジでやめてあげて〜〜!!!!ってなるねんもん!

梛帆ちゃんのお母さんも外で傷ついてきた梛帆ちゃんにあの言葉をかけるの身を削られる思いやったんちゃうかな?

どうか悲しい度数の超低めの悲しいでありますように…ってなってる思うねん。もう祈るしかないやんな。

 

っていうてもほんまそないに大した事じゃない(っていうても大した事やねんけど、私は余裕で耐えれるけども梛帆ちゃんがそのような目にあっているのは耐えれない無理)

 

 

思い込みが激しい性格も災いよんでる梛帆ちゃんやねんけど、梛帆ちゃんはええねん。どんなに思い込み激しくても梛帆ちゃんの世界で生きてたらええねん。

どんなけ梛帆ちゃんを甘やかせば気が済むねんって自分でも思うけど、梛帆ちゃんの祖母でもなんでもないねんけど何やろうね?

梛帆ちゃんには無理だから何も傷つかなくてよい。

というわけではないねん。

素直で努力家で一つの物事を自分の物差しできっちり考えることのできる梛帆ちゃんはどんなことが起きようと傷つきながらも前に進むでしょう。

だけどあまりに魂が美しいから穢れを寄せ付けたくないんですわ。そういう風に感じさせる男の子やねん。

 

たかが容姿のことでランクをつける学生たちと梛帆ちゃんやねんけど、やっぱり容姿って大事やんな。

他人から見て、じゃなくて、自分が自分を好きな容姿でいることは大切やと思うねん。

梛帆ちゃんはそのままの自分で自信満々やったんに周りからの評価で、今までとなんら変わってないのに自身なくしてしまうのんつらいんです。

 

とかなんとか言うてますが、ここからのですね、えっちなターンがすごいんですわね。

梛帆ちゃんが、うぶを極めてますので、なんちゅうか、ものすごーーーくイケないものを見ちゃってる感が半端なくてなんか気がすごく焦ってくるんです。

おっぱ…おっぱいの…おっぱいらへんとか大騒ぎしちゃった!

 

まだ続きがあるんやんね?楽しみやわ。

かなが卒業したり

梛帆ちゃんが大学受験したり

就職したり(絶対イージーモードのそこそこ高給な就職先で頼む)

人生いろいろやから、たまには傷つくことがあるかもしれない。傷ついてほしくないんやけど…

 

ってほんまなんやろね?

梛帆ちゃんの傷つくところみたくないの。絶対に。