"愛してやるから ここを開けろ!!"
ARUKU先生の攻めってどうしようもないやつが多いんやけど今回も漏れなく嫌なやつなんだ。
あー!嫌なやつ〜!の一言で終われる嫌な奴ならまだマシで天花寺の嫌なやつっぷりは、正義の皮をかぶって、関わった人も、いいやつやなーって伝染してしまう。
本質的に傲慢で頑固で自分の見る方向が正しく、外れる人を貶し、周りもそうだなそれは天花寺の言う通りかもしれんなってなってしまうっていう恐ろしい伝染病的嫌なやつ。
20年前にした五映に対するアウティングを今更謝りたい。本当悪いことをした。最低でした。ってそもそも自分があかんって分かった時点で謝罪するべきやし、五映が嫌がってる(ように見えるし始めは本当に嫌やったやろう)のにしつこーーーい!
許します。なんて言えるような話じゃないやんな。
他のキャラが言うてるように、可哀想な五映を甲斐甲斐しくお世話している自分に満足してて嫌なやつ!
しかも記事にする事を目的としてたやなんて嫌なやつ作りに隙が無くてもう参りました。
五映は、でも、ずっと好きやって、孤独にいるから、今は誰も話さない言語の翻訳をしてる、家族もいないし貧乏だから、天花寺が憎くてうざくて眩しくて好きなのはもうしっかりしてとも思うんやけど、五映はごえにゃんでかわいいからしゃあないわな。
ARUKU先生はこの嫌なやつのようで嫌なやつで嫌なやつじゃない嫌なやつ天花寺の描き方が読み手を翻弄させて上手やなぁって思うねん。
元妻のシケモク婆エピソードあるやん。
天花寺の話をうっかりそのまま受け取ってしまってさぁ、そりゃ心の冷たい女やでってうっかり思ってしまうんやけど、天花寺と元妻の果たしてどちらが冷たいんやろ。
天花寺の言い分は、
シケモクを集めてタバコを巻き直し売っている。あの歳では雇用されるわけがないからああして小銭を稼ぐことしか出来ないんや、ああ可哀想に。
というもの。
それに対し元妻は、ゴミを集めてるんだなと見て自分のゴミをお婆に差し出した。
そもそもお婆が巻き直してタバコを売ってるかどうかなんて想像やんな。勝手に想像して勝手に可哀想がっている天花寺のほうが、ゴミが必要そうやからゴミを渡した元妻より間違いポイント数高いように思うけどどうやろう。
っていうのも私も最近同じシチュエーションがあって旦那氏と一緒に歩いててんけど、爺がシケモク拾いまくってるねん。
アイツあれ吸うんやで、タバコ高いけど衛生観念捨てたらタダやな!あのおっさんにコロナもなんも無いな!ぎゃははってコソコソ言いあってた。(全員低レベル民度)
私らも大概なクソやと思うけど、爺を憐れみの目でなんて見てない、シケモクを持ってたら喋りかけるのは嫌やから目の前に捨てたかもしれん。
あの歳やから仕事がないだの、可哀想だのなんて思わん。別にその爺も自分のことそんなふうに思てないかもやん。タダでタバコ落ちてんのに、高い金出す奴はアホやくらい思ってるかも。
何が言いたいかってことは、天花寺のその見方がナチュラルに人を決めつけ見下してんねんな、
この俺が謝ってる、世話をしてあげてる、好きでいてあげる、ノンケやけど抱ける、とかね。
そやけど、五映はそんな嫌な天花寺を十分知っているというか知りすぎていても尚、迷惑だろうと天花寺の五映のためにした事柄に心を暖める。それはやはり心がこもっている。突拍子もなくて迷惑じみたことでも。
私はあの当て馬の方にしとけ!ごえにゃん!頼む!って思ってたけど、好き勝手に明るく照らす太陽天花寺を選んだねんな〜。寒い日陰から太陽に恋したんやから仕方がない。
どうか天花寺はごえにゃんを雨傘ぶっ壊れるほど愛してよ。頼むよ。
あの鼻水目やにくちゃくちゃの猫はまだ路地裏にいるのかしら。
てっきり、綺麗になって2人に飼われるラストかと予想したけれど、そうは問屋がおろさないのが我々の心を痺れさすARUKU先生なのだ。