"俺は獣医になるんだ
これは俺が小さい頃から絶対決めてたことなんだ"
なんて素敵な物語やったんやろ。
たくさん好きなセリフもあるし、2人とも素敵な男の子だし、なんて楽しそうにセックスするんやろ。
まずね、"腰の位置が違いすぎてちんちん仲良しできないね"ってなんてかわいいの?
マコトはちょっと変わった男の子だから、クラスでもちょっと浮いた存在なんだよね。
でもマコトの頭の中はそんな瑣末な事は気にしてない。自分の好きなことや興味のあるとこでいっぱいで、自分の価値観がしっかりある。
マサイ族がおうちに来るって分かったらマサイのことを調べてちゃんと理解しようとする。
飼っているうさぎちゃんがお料理にされた夢を見た時、なんて事!って泣いちゃうけどそれならキチンと食べてあげなきゃっていう死生観。
これは番外編にも繋がるけど、マコトは死ぬ時はサバンナで肉食動物に捕食されて死ぬ事を望んでて、全く私も一緒なの!そう言うとみんなに引かれてたけど全く同じことをいってるマコトを見て嬉しくなった。
ルカが体調を崩した時、ルカのことを一生懸命考えて買ったきたものがこれまた素敵!
それにまつわるルカのエピソードも不思議尚且つ一つ物知りになった。
ルカのことが好きな同級生の女の子の気持ちを汲み取ってあげた花火の日。
(あの子、マコトにたいしてケンケンしててきらーい)
ルカの故郷に遊びにいくね!って今まで何人にも言われたであろうルカの気持ちを痛みと共に受け止めて、
獣医への夢を語るマコト。
マコトが将来の決意を語るこの瞬間まで、ルカも読者もマコトの夢を知らなかった。
しかもふわふわな夢物語じゃなくて、ちゃんと、"密猟者によって傷つけられた動物を救いたい"っていう明確且つ大きなビジョンがあることにびっくり驚くし、ストンと腑に落ちるし、小さな身体で、いつもふわふわしたマコトの芯の強さと大きさに、ルカも私も本当驚嘆した。
そして、ルカといっしょ。
見えるよね。未来が。
マコトが自然豊かでそして厳しいサバンナで、たくさんの動物を癒やして奮闘して、ルカと暮らす生活が。
そこからの2人のセックスは本当に楽しそうにセックスしててなんてかわいい2人なんだろう。
クスクス笑ってお互いを気持ちよくしようってして、コソコソふわふわ2人だけの暖かかくて楽しくて幸せな世界が余す事なく表現されてて本当に良いセックス。
ルカの
"俺たちは違う場所に帰るからといって泣いたりしない"ってのもガツンときたなぁ。
でもね、お別れの時、隠れてぴえーーって泣いちゃうマコトも愛おしい。
そこからのサバンナのシーンがとにかくいい。
壮大な景色と自然のまま暮らす動物とどこまでも続く平坦な大地と朝日が昇って色づく様がルカそのもので本当にいい。
番外編も全て読んだけど、2人はものすごく愛しあってる。
けれども自分のしなければいけない事、したい事、相手の夢を蔑ろにせず、どんなに距離があろうともしっかりと愛し合っているのが、胸にくる。
きっと2人はそうして素晴らしい人生を今後も力強くそして楽しんで歩んでいくんだろうってエンディングが最高。
BGMはこの曲
Serph の luck
発売当初(もう10年も前なんてショック…)はよく聴いてたけど最近全然聴いてなかったのに、この御本読んで唐突にぴったり!って思い出して聴いたらマジぴったり〜〜!
壮大さとかわいさが同居した音が本当にぴったりだし、ジャケもメルヘンで博士先生っぽだな。