"これからまたさとくんって呼ぶね"
うずらがかわいい。
小鉄子先生の作品を初めて読んであんまりのかわいさにゴーン(小鉄子先生作品によく出てくるね)ってなって他の作品も読んでもちろんとっても好きだけど、この鶉井くんがやっぱり特別に好き。
タイトルにも 乙女思考 ってあるように、うずらは男らしい男ってわけじゃない。男らしいなどという曖昧かつ今時使用不可な言葉はだめだね。
えっと…うずらは白い靴下履いても裏が黒くならない系の男の子である。に言い換えます。
たまにBLでみかける、コレ女の子やん…っていう女の子っぽい男の子、BLを読みたいから少しもやもやしとったのね。
うずらはもちろん男一本道!って感じじゃ全然ないし、かわいいものが好きだしなんかふわふわしてるねんね。
なんていうんやろ…?女の子っぽくみえるんじゃなくて男の子なんやけどかわいい。
こういう男の子大好きやねん。
人生で全然大変な事は起きなくて、不幸や貧乏とは無縁で、家族にむちゃくちゃ大事にされて、むきたてほやほやのゆで卵のようなつるつるぴかぴかの男の子。
そこそこお金にゆとりのある家庭で大切に育てられているため、性格もまっすぐで、自分の好きなことなんかにもバイトもせず親のお金で(といっても慎ましい範囲)買えちゃうなんかほんまに苦労なしな子!
こういった男の子たち、見てるとすごく気持ちいいの!
この作品の鶉井くんとか、
犬も歩けば恋もはじまる のソラくんとか
地雷系彼氏すずくんのすずとか
オオカミ君のうぶなごちそう の委員長とか。
こういうとんでもなくかわいい男の子が出てくるお話再読率がすごく高いねんな。それは嫌なことが起きないからかもしれない。
うずらはお部屋もキレイで引き出しの中もすごく整頓されてて、自分が好きと思ったり嬉しいと思ったりするとお手紙を書いてる。出す宛もないお手紙やのに、便箋に書いて、封筒に入れて、シールで封して、そして大事に保管する。
そんなんでレターセットをじゃんじゃん使うから、またかわいいレターセットを買いに行く。
これがもう最高に無駄遣いやと思うねん。封筒もシールも。保管するだけやったらいらんやん。
帳面かなんかに書いとったらええやん。
親にもらったお小遣いで、そうやって自分の心のままに、1人部屋できっちりとそういう無駄をしていることが、なんだかすごく現代っ子っぽいし、貧さをミリを知らない(一切の穢れがない)感じがして、胸がきゅぅぅぅぅぅんってあったかくなるねん。
もちろん不幸が大お似合いの男の子も好き。菊池とかキリングストーキングのウジンとか。
あと不幸にまみれまくってるのに無垢な魂も好き。夜画帳のナミンちゃんね。
そんでね、いくらうずらが不幸とは全く縁遠い、真反対に位置する存在だとしても、周りのちょっとした悪意に触れてしまう。
それはとんでもない悪意だとダメなんですよ。ちょっとした(私くらいだと片手で払いのけるぐらいの)悪意にあったりします。
うずらが小学生の頃、悪ガキに「江永にくっついてくるな」「迷惑してんだろ」といわれ、素直に落ち込み、渡しもしないごめんねのお手紙を泣きながら江永に書いているうずら…なんてまぁもうお可哀想!!!!こんな可哀想なことあるかしら?
うれしかったこと、この謝罪の手紙、同じクラスになったこと、自分の味方でいてくれたこと、どれもこれもほんの些細な、でもうずらにとってはとってもとっても大きなことをいちいちかわいいレターセット(封筒とシール付き)にしたため、何通も貯まっていく。このシーンは、もう涙が勝手にでちゃう。かわいいが過ぎて。
あぁきっとうずらはボタンのついたかわいいパジャマで眠りにつくんだろうな…とか想像してたけど、寝起きのシーンありました。ボタンのついたかわいいパジャマで寝てました。
最後に2に続くってあって嬉しい!
何も不幸が起きない。キラキラでかわいい毎日を過ごすうずらがまた見れるんだ!