"常田さんブラック派なんですね"
"砂糖だの入れるのが面倒なだけだ"
人が死んでほしくない。
犯罪が無くなればそれでいい。
って常田さんは言うけど、そんなのファンタジーであって、人は人を殺すことをやめられないし、今だって戦争して大いに殺し合ってるし、犯罪なんて絶対になくならない。
そんなシーシュポスの神話のような毎日を終わりなく過ごしていたらどんなにか孤独で理想と現実の大きな差にうんざりするんやろうか。
神島は登場時から常田さんに執着していて、自分を殺して欲しいと切望する。
常田さんは大変に分かりやすい性格なんだけど
神島は掴み所がない。
綿密な計画をしたかと思えば、あっけらかんと自分の好意を常田さんにぶつけてみたり。
神格化した常田さんに憧れたり、常田さんの人間くささ弱さに強烈に惹かれたり。
どれも本当の神島だと思うんだよな。
右脳と左脳の使い分けをきっちり病的にし過ぎる人なんやろうか?
作中でも左手でご飯を食べたり絵を描いたり銃を握ったりしてるけど、オナニーは右手だし(利き手でするよね?敢えての利き手じゃない方でぎこちなさを楽しむ感じ?)、常田さんのお尻いじくり回してたのも右手だから、利き手は右なのでは?って探偵してみた。
左手でご飯食べてるからボロボロこぼすんやてな。
まぁ両手使い分けする人もたくさんいてはるから分からんけども。
さぁ、2人は逃避行したわけなんだけれど、多分すぐ見つかっちゃうでしょう。
警察から銃を奪い警察を銃で脅したわけですから、血眼で捜査しているはずです。そりゃもうすぐ見つかることは明白です。
常田さんもきっと理解しているはず。
常田さんの孤独で武装した鎧を遠慮なくひっぺ剥がしていく神島。
鎧を脱いだ常田さんの豹変ぶりに結構驚いた。
しかも神島は包帯をしていて熱も出てるようだから、銃で撃たれてほんの数日しか経ってなさそうやのにすごいな、常田さん。
愛しているなら僕を殺して。神島はしっかり伝える。
俺からお前を奪うな。という常田さん。
何より1人になる事を恐れているんだね。
シーシュポスの神話を繰り返したくはないし、心地よさをしってしまったのなら尚更恐怖。
ここで物語は終わる。
きっとあと数日のうちに、神島は逮捕されるだろうね。
その時、常田さんはあの銃をどう使うんだろうか。
神島を奪って行くかつての同僚に向け、真っ暗闇の孤独に堕ちるのか、
それとも
自分が最後に担当していた事件のように、
神島の望みを叶え心中して永遠に孤独を封印するのか。
全てが神島の計画通りであったということが、
Mの教典ということなら、恐ろしいね。