BLを読み解きたい

なんでこんなに好きなのか考えたいだけ

二世の息子 感想

 

 

"神様のおかげね"

 

新興宗教にのめり込む人々って愚かだなぁと率直に思うわけです。

多額の献金をしたり道理に合わない理屈を頭から信じこんで今の生活を過度に節制したりすることは理解に苦しむ。

こんなに献金した、とかのニュースやなんかもそんなアホは一回騙されらな分からんのやろうと全く同情しない。

けど、2世は?

バカな親のせいで生きにくい世界をサバイブしないといけない子供には心底同情する。

(首相を暗殺したあの事件を否応でも思い出すね。私は安倍さんを慕ってたからあの2世には全く同情しないけど)

 

 

宗教が人を盲目にさせてるんならじゃあ恋愛は?

学人は宗教には嫌気がさしていたけど天珠には惹かれた。

 

自分だけが素の天珠を知っている。

みなが崇めてる天珠の特別は自分だと思う万能感。

 

からの天珠の秘密はびっくりしたし反吐がでるね。

普通の子として生きれなくてかわいそ…から一気に哀れみの目でみちゃうね。

 

結局のところ天珠は過剰に求められる崇められる快感を忘れられんってことなんやろか、

それは全て自分のコントロール化にある特別感を学人も捨てられんのやろうか。

 

 

宗教で無理矢理結婚させられて生活がキツすぎて脱退して離婚もした被害者の会の女性(4〜5人だったかな)がテレビのインタビューに答えてたのね。

いかに理不尽な扱いを受けたか、どんなにその宗教が良くないことなのかを切々と喋ってはいたんやけど、その人ら揃いも揃っておんなじような髪型、服装をして、口々に同じことを言う。

宗教から脱退しても、自分たちはこんな被害を受けました教に入信しただけのことでどうせ誰かに勧誘されたんやろう。

いつまでも自分の頭で物事を考えない愚かなひとなんやなぁと心底呆れた。

 

ってのが年々尖っていって今年はえべっさんも行ってないや。

正月からあんな地震もあって神も仏も何してんのやな。

えべっさんで1番儲けてるんはえべっさんやしな。

 

 

 

 

 

2023年 マイベストBL

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今年も残すところあと数日でして今年とてそりゃもうすごい数のBLを読んできました。

その中でも私の心を震わせた16冊を紹介します。

 

スイセイを追う 

やはり何度も読み返したというのが選考ポイントになるのですがかわいくて何度も読み返しました。

ノンケがおちる、というのが多分すごく好きだしセイくんのクールなんだけど優しいキャラがものごっついツボだし、告白のくだりがいい。

"俺から言ったってことにしてくんね?"ってもう黄色い声でちゃう!

 

オオカミ君のうぶなごちそう

度々熱烈に推してるんやけどほんまにかわいいねんね〜

清く正しく不幸なことが何もないぴかぴかな受けというのがとにかく読んでる私を幸せ気分にするし、何故が攻めが身体が弱いということから2人ともかわいいし何か疲れたりするとすぐ読みたくなっちゃうの!

 

乙女思考の鶉井くん

いやこれもピカピカ清く正しい受けやねん。

めっちゃ好きやんね。お手紙を丁寧に書いて、誰にも渡さないのに便箋とお揃いの封筒にいれて、シールまで貼ってるという一連の無駄でかわいい贅沢さが鶉井くんのかわいさを爆上げしててわたしはもうすごく好き。小さいお口も好き!

 

魔が刺す

玉袋ゆめの先生の話はどれも大好き。

本能に抗いセックスを拒み続けたあげくのセックスは他に類をみないドスドスっぷりで私の好きなシーンは挿入で突きまくってんのに途中抜いてケツの穴を青筋をたてながら舐めくちゃるシーンが正に本能で前後左右何もなしでパッションセックスやなぁと大興奮しました。

 

ばらとたんぽぽ

語らずともみんな良さは周知の通り

大好きや!

 

ブラックブラッド

絵がもう完璧に寸分の狂いなく美しいのと、ロボットという無機質なものをここまでセクシーに仕上げるなんて芸当は他に知らない。

 

 

恋人がウブすぎて困る

困るのは読んでるこっちやわ!!!もういい加減してくれよ!ってくらいきゅんきゅんしたわ!!!!!

交換日記のメッセージの返事をそわそわ待つ姿、かわいいねぇ、ほんと。

 

いとしい君との初夜事情。

さくさくと初夜が成功するBL界隈ですが、体格差、そもそもけつの穴、そうそうすんなりいくわけがありません。

やりちんだった攻めが、心から受けの事を大事にしている涙ぐましい感じが堪らんの。

 

愛しの国玉

BL枠にいれてもよろしい?

国玉がかわいいわ、そのいじらしさに泣かされるしいっときは毎日読んでた。

 

staygold2

日高の幸せをみたいがあまり読み返せないでいるけどこんなに情緒狂わせてくるし、通常は作者のおもむくままに物語を運んでください〜って常識人間やんに、これだけは絶対絶対絶対絶対絶対日高が幸せにならないと許せない。

 

ノケモノオーバーレッスン

この物語を構築するすべてがえっちで最高にかわいい。もう大好き。何も言う事ない。大好き。めっちゃ大好き。

 

うみのお城

天才は次から次から現れるんやなぁと感心しきりや。

天才先生やな。よくぞその才能をBLに全振りしてくださったもんです。神に感謝。

 

 

はじめてのリアル

エロ本ですね。これは2023年ベストエロに推薦します。2も最近でたのですが、まだデータ販売されてなく切に切にがるまにでの配信を星に願う。

金玉空っぽ←確かに…これは金玉貯蓄が限りなくゼロ在庫だな。と確信する放出っぷりです。

 

 

ハッピーオブジエンド

2人のラストを見れて本望です。

続編が長く続くものは途中で飽きた作品もいくつかありますが最後の最後までピリついた緊張感を保ち最高でしたね。

 

夜画帳

毎週金曜日夜10時に更新を楽しみにしてた本作。

世界中の夜画帳ファンと同じ日に完結話を堪能することができて感激しました。

 

聞いて、俺の恥ずかしい音

おしっこの音聞いてね〜!っていう話をよくぞここまで…!

わたしね、ここの攻め様すごく好きやの。仕事にもセックスにも自信がある感じ。こんなこというのも何ですが、一度お相手願いたいくらい。

なんかね、セックスの時の手の位置取りがすごーーーくツボえっち。

 

 

 

ってな感じのすじの2023年です。

今年はアンリミにも加入して本当にすごくよんだなぁ!

 

 

 

 

 

それから、君を考える がたまらなすぎるので勝手二次させて

 

 

 

"……ほんとは俺が1番

応援していないんだけどな……"

 

ど田舎の高校生がここでいては何者にもならないから東京に行きたい。東京の大学に行きたい。といい、そんなタカシを好きなヤスは実家の豆腐屋を継ぐ。

 

俺も豆腐屋やめて東京にいくわーってことにはならず、なんともエモい感じで話は終わるねん。

 

東京の大学いったって何者かになれるなんて限らないけど田舎にずっといたら、自分はここだからダメなんだ、東京にさえいけば…と何かを悪者にして生きていくことになるし、18才だし、本当に何者にもなれるやんね。

そやけどヤスのものの見方の方が尊い

今、手元にあるものを愛するのって素敵やし大事やもん。

 

タカシの考え方やと、東京にいっても、

実家が金持ちじゃない

もっと上の大学にいっとけば

こんな会社に就職しなかったら

アメリカで生まれていたら(しかも都会)

ってなってキリがないと思うねん。でもタカシは現時点では努力して東京の大学に行くわけやから無いものねだりさんじゃなくて向上心があるだけ。ごめんタカシ。

 

そやけどなんちゅう切ない片想いやねん。

タイトルの

それから、君を考える

がものすごく効いてくるよね、最後の電車のシーン。

 

プツンと切れた2人の絆があんまりにも切なくて私の情緒がもう瀕死の瀕死なので二次創作してもいい?

全くくだらない話になるのは確定してるから、アホなこと書いてんな。くらいの感じで見てほしい(それはこのブログ全部やけど)

 

あんな、ヤスは頭もいいし、スポーツもできて、結婚したいナンバーワン男って話やん。

ヤスは高校卒業後、豆腐屋を継ぎますやろ。

ほんでな、めきめき成長するねん。なんか知らんけど、Amazonとかでも売るし、ふるさと納税?とかの対象とかにもなるし、G7?G8?サミットとかでも出されるねん。ヤスの豆腐。ほんでグローバルになるねん。

世界のYASUみたいになるわけよ。

グローバルカンパニーになっちゃうの。世界中で豆腐売れちゃってるねん。ヘルシーやしね。ヤスの作る豆乳はハリウッドセレブも飲むし、もうコカコーラみたいになってるわけよ。

 

ほんで、ヤスとタカシの故郷はもうシリコンバレーみたいになってるわけやねん。(まだヤス地元におる。しつこい)

地元で何者かになり過ぎちゃったヤス。

タカシはその活躍を1番そばで見守る、っと。(最後端折り)

ふぅ、、よかった。おわり。

 

小松先生の繊細で美しいお話を台無しにしてしまってるけどあまりに私苦しいから。ごめんなさい。

 

 

 

 

そしてこちらは短編集なんですね。

他のお話もどうしてこうも人の心をかき乱しまくってくるんやけど、

Young oh!oh!

もすごく良かった。

 

自分の保身のためにヤンキー辰郎くんを騙して付き合うお話。

辰郎くんの人の愛し方が正解を極めてて、ウブで本当にかわいい。

 

その辰郎くんをケイジが傷つけてしまったシーンは心臓が痛い痛い痛い痛い。大動脈とか傷いったんちゃうかな?ってくらい痛くなった。

こーゆー人の傷つき方が1番あかんねん。辛いねん。

 

でも、かわいくて、ケイジの気持ちもすごくすごく分かるし、なんか特別に大事な話になったから是非読んでほしいな〜。

シーモアセールしてたよー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

首 感想

 

 

映画観ました。

 

たけしのBL映画やという事をだいぶと前に聞いててそれはそれは楽しみにしてました。

 

たけし映画は全作といわないまでもそこそこ観てて、普段はホラー映画、特にゾンビ映画を好んで観ます元気な腐女子です!好きな映画はハンニバルと28日後です!よろしくお願いします!

 

 

この先ネタバレしていますが、ネタバレっていうても本能寺で織田信長が死んだこと知らん人おらんやん。

えっ〜〜〜!!!!!織田信長死ぬの〜〜???ネタバレやめて〜〜!ってないやろうから気にせず書くわな。

 

 

BL映画って前情報はあっても、はぁ?これでBLなんか?舐めとんの?みたいなことではどうしようと心配しておりましたが、冒頭の遠藤憲一演じる荒木村重の城に攻め入るとき、城門を巨大な丸太3本でどんどこ突くんですわね。いうまでもなくちんぽっぽを彷彿とさせる丸太でガン攻めしてるんです。

あ、これはこれはもう今後の展開に期待度MAXです。

 

 

この映画で1番良かったのはなんといっても

織田信長を演じる加瀬亮であることは間違いない。

エキセントリックで傍若無人の信長を見事に演じて衣装も似合ってるわ、狂気をオーラを撒き散らしてすごいわ加瀬亮アウトレイジでもチワワみたいにきゃんきゃん吠えるインテリヤクザを演じてて最高やったもんね。

ちゃーんとセックスシーンもあります。攻めです。

美しい蘭丸といたしてます。

 

武士が差している腰の刀はやはり男根のイメージがありますやんか。

腰にぶらぶらぶらぶらぶら下げて、何やゆうたら抜いて振り回しとるわけやん。

その刀で饅頭を刺し、村重に食えという。これはもうフェラチオの暗喩でもなく直喩であってやたらめったら色っぽい声をだす村重。

もちろん口は切れ血塗れになりその口に信長はぬろぬろのディープキッスをするねん。エッチやけど痛いわ。そもそも手で饅頭取ったらええがな。どんなけ村重は受け体質やねん。

 

慣れ親しんでいるBLでは信長はどっちかっつーと受けなのでは…と(そんなことは個人の自由やけど)思っていましたけど、両刀でした。間違いないです。

 

信長の暴れっぷりが突き抜けてるけどやはり天下をとろうとする信長に大勢の臣下がいると思わせるシーンが2つ。

秀吉が送ってきた使いの芸人(木村祐一)、取るに足らん下々の芸人やけど芸を見せろといい、アフターフォローまでさらっとする様。

本能寺でも今際の際に、付人としてついてた蘭丸と弥助(攻め)に、介錯してやろうと言う。

2人を介錯してしまったら、信長は自ら介錯なしに切腹しなければならないのに、そんな事は微塵も意に返さず流石やわ。

 

 

 

次に良かったのは、中村獅童演じる難波茂助。

もうこの茂助は汚いねん。品性下劣で気持ち悪いったらありゃせんねん。人が忌避するものの塊のようなやつやねん。もう大画面でお前のツラを見んのキツいんやて。あぁもう無茶苦茶キモい。

最期、高潔(でもないけど)であろうとする西島さん演じる明智光秀と対峙したときも、よりにもよって、この随一下劣な人間に〜!と思った瞬間、あ、この人中村獅童やん…と初めて気がついたわけです。

中村獅童をそんなによく知っているわけじゃないけど、普段(っていつ)そんな人に見たくもない穢らわしいさを感じる外見じゃもちろんないやんか。もちろん演じてそう見えているわけで、ここまでおぞましさを感じさせることが出来るとは素直に感嘆したわけです。

 

次は、桐谷健太演じる家康を守る忍び。

桐谷健太auとかアウトレイジで見知ってはいるけども特に何とも印象に残ってないというか、イケメンで素敵な俳優さんであるけどもそんな人はごまんといらっしゃるから。

それがな、忍びとして家康を守ろうとスクっと立つその姿は、なるほど彼に任せておいたら家康は死なないだろう思わせる気迫があるし、おっさんじじいでほぼ構成される本作では整った美しい顔、背が高く強そうという外見が輝いてた。

 

 

あとは毛利派の六平さん演じる坊主のくだりは丸ごと声出して笑った。

 

大勢の足軽の汚さも良かったなぁ。

ふんどし一丁で走り回ってるんやけど、キッチリ締められたふんどしちゃうねん。

汚くて、よれよれのぶわぶわでもうケツの穴もキンタマも横から何かでてても何ら不思議じゃないヨレっぷり。ぜーーーーーったいふんどし、うんこが付きまくってるやろって確信させる汚さ。戦国時代やもんな。

 

 

私があまり気に入らなかったところ、映画全体のリズムがダレてるんじゃね?と感じたところは木村祐一のシーンほぼ全て。

木村祐一が悪いとかじゃなくて、そのまんま木村祐一やねんな、テレビで見るそのまんま。プラスちょっと大仰な関西弁が間延びさせるし、戦国の天下の取り合いを俯瞰でみる道化の役割やとしても、あのふてぶてしい感じが退屈さを誘ってしまう。たけしと弟、軍師の多分アドリブであろうセリフらへんもコントっぽいけどおもんなくて寒くなった。たけし演じる秀吉の農民出身で現実主義でサムライ矜持を小馬鹿にして笑うやり取りは面白いけど。

何となく映画をダレた感じにしてしまってるのはその辺に原因があるんじゃないか、と監督でも評論家でもない私が申しておるようです。

 

 

BLだと私は言うてるけど、BLを主題にしているわけでなく、誰1人身を焦がすような恋をしているわけではない。男色はしており、男を抱いたり、劣情を持って庇ったり、それを利用したり、憧れなのか愛なのか憎しみなのかといった葛藤はあってもそれらは全て自分のためだけ。全員ね。

ほぼ男しかいない世界で、エンタメすら能を見てる。全員男。

この時代のこういう人らは、極端な言い方をすると女というものを犬畜生となんら変わりない立ち位置に置いてるんやろうと感じた。

射精をすれば勝手に腹が大きくなり世継ぎを産むただそういう役割のもん。移動する時には馬にのる。穴があるから挿れる。

女性蔑視という概念すらなさそう。だからそんな犬畜生に天下を取る算段の話など到底分かるわけがあるまいし、無駄なことなわけであって、真から心寄せるなどということもあほらしくてないのでは。

だから男同士の繋がりが濃く濃く濃く濃くなって男色ということに繋がったのでは?と映画を見ておもった。

だから性的趣向とはまた一風違うのかも知れない。

 

 

 

結局のところ、短い人生で今日明日死ぬような日々を生き、どうにか俺が天下をとる、上に登ってやるという欲で他人を愛し欺き、くだらない見栄を大事にしたり、はたまたそれを馬鹿にしたり、自分のことだけしか大事じゃない。っていう馬鹿な男たちの命懸けのマラソン映画で最高やった。

 

 

 

 

 

 

(何食べ観てるから、何度かシロさん………ってなった)

 

 

 

 

 

 

Life 線上の僕ら 感想

 

 

"喜びも悲しみも共に"

 

 

夜ふかシーモアでFFさんがあげてるのをお見かけしたりして表紙タイトルは知ってたんだけど、爽やかほんわかBLかな〜ってスルーしてて(毎度)まぁポイントもありまくるし読んでみようかな〜って読んだよー。

 

よかったな。自分が良かった作品の低評価レビューをみてしまう悪癖があるんやけどいちいち反論したくなるねんなぁ。

 

 

その中でも高校生で白線遊びしてることが幼稚で無理って意見書く人可哀想やよなって思う。頭の中は完全に自由であるのに年齢によって空想を変えないといけないなんてことを思うことこそ何とも貧しい。

 

そして遊びは真剣にやらなくちゃ楽しくないしね。

 

晃と夕希は白線遊びを真剣にした

絶対落ちないようにクルッと白線の上でダンスをした

毎日した

白線の先で会うのを楽しみにした

そうして小さいキスをした

 

その頃は晃も夕希も同じく空想で遊ぶ10代であったはずやのに社会人になると少しズレる。

 

晃は普通に(普通に)働く。普通にって変な言葉やけど、普通に働いていると周りの人も普通で、自分は普通とちょっと違うかもって思い出す。

夕希は会社を辞めて脚本の学校に行くと言う。何ら普通やと思うけど、晃にとったら普通じゃない。少し眩しく見えたり置いていかれるような感覚もあったんやろか。

 

でも普通に見える人も本当は色々隠したりして普通を装ってるだけやんな。正真正銘普通って何を基準に普通というのか知らんけどおらへんのとちゃうかな。

何かしらあるやろう。

 

そやけど晃は普通じゃない未来に希望がないから別れると口では言いながら、表ではそういう標語を貼りながらも、本当はあんまりにもあんまりに夕希を愛し過ぎて怖くなってしまったねんな。

晃には2人の線上は酷くもろく見えてしまった。現実は重く大変であるべきだから、軽々しく2人で一緒にいれるわけなどないんやと。

きっとどこかで線が切れるはず。そうなれば自分は廃人になるだろうというなんとも先走りで別れを切り出す。

 

この別れを切り出す前の空気感嫌やんね。胸が苦しくなる。

 

そうして、別れて何年も経って、妻のいる家に帰ろうとしても立てなくて朝日を浴びての嗚咽は、まぁ、あんたは苦しみなはれ。と思った。

 

人生長いけど、心の底から本当に本当に愛してる人なんてせいぜい1〜2人ちゃうんやろうか。(私はもちろん菊池)

その1人を、大切な夕希を一方的に切ったのだから目ん玉飛び出るくらいは泣きなさい。

穂香さんもまぁ迷惑な話やけど、さっさと退場してもろて。

 

別れる直前に話していたアラスカ旅行。

また低評価レビューからの抜粋になりますが、日時もぴったり合うことなんてあるー?有り得んしwみたいなこというてましたけどアホやなぁw

 

あるねんて。

さっきも言うたけど、人生で本当に本当にこの人と思った人とは何度も偶然に出会うもんやねんて。

恋人でも友達でも。

そもそも思考や行動が似てるから惹かれ合う部分もあるわけで、そんな偶然があるねんて。

まぁ、オーロラを見る時に出会うんじゃなくて、成田とか税関の所でもすでに出会いそうではあるけどそこではお互いよそ見してよう!オーロラですよ。

 

夕希がオーロラを見にいこうと言った時、きっと晃は突拍子のないことを言う、なにもこいつは現実を見てない。いつまでも夢の中で楽しく生きてるんやと現実との乖離が別れ話を切り出す一手となったんやと思う。

そやけど、オーロラ、見にこれるの。

休みをとって飛行機に乗れば現実にアラスカに行けるの。

何も難しいことないし、突拍子のない空想でも何でもない。

 

ただ望んで行動すれば手に入る。そのことが具現化した後の「愛してる」のシーンは本当本当本当よかった。

 

 

その後の2人の生涯、よかったなあ。

いつか死ぬ。死ぬ時に笑顔で、悔いのない、ただ2人。いい人生やんね。

 

そこからのワクワク顔の夕希の笑顔、かわいいよね。あのまま大人になって少し晃のせいで曇った日もあったけど、それも愛しい人生の一部だもん。

 

 

 

 

 

 

 

ハッピーオブジエンド完結 感想

 

 

"けどひとつだけ どうしても知りたい

夢は叶った?"

 

 

泣くぞと思ってたけど全然泣かんかった。

クールぶってるわけじゃなく、ハオレンが決断した苦しい選択のいくつかはそれはそうするより他ないと思ったから。

 

自分といることによって千紘は危ない目に遭うことは事実であって、それはマヤを殺さなければならないと私も思う。司法に委ねても解決しそうにない。

 

そして逃げる。逃げ通せるわけなどないし疲弊するやん。もう。未来が見えないから、ハオレンが望んだ"普通"になるなら普通にしなきゃいけない。

だから これが普通でしょ。 といって自首する選択もそうするより他ない。

 

千紘はすごいよな、自分1人の力でカメラで食べていけるようになるなんて。

この人類総カメラマンみたいな時代に飛び抜けるのはすごい。自宅にアロマデュフューザーみたいなんまで置いてさぁ。一巻ではゴミの上で寝とったんやで。ハオレンと離れてよかったとすら思えてくる。

そやけど千紘はもともと真っ当な家の子やねんもんな。

 

ハオレンやマヤとは違う。

 

子供の頃、道で寝てる浮浪者を見てどの時点で人生がこういう方向にいくんやろうとよく考えてた。子供だから分かってないこともたくさんあるから、みんな小学生にいってる前提で考えてたけど、そもそも生まれからしてレールが外れてるわけやんな。

マヤはそのどうしようもない理不尽さに怒りを溜めてた。

 

 

ハオレンには夢や希望とかが特になくて、1巻で千紘と2人でボートに乗って、どこかの子供の弾くピアノを聴いて、ああ今日はとてもいい日だから死のう。とした。今日は死ぬのにもってこいの日。

千紘が躊躇せず横に並び共に死のうとする。

ハオレンは死ねない。千紘がいるから、千紘と生きていきたいから。小さな希望ができたから。

 

 

千紘とハオレンの再会はほんまによかったやんな。

1巻の時の感想で、

世界に爪弾きされた2人の物語やと書いたんやけど、もう違う。

2人がこれからずっと一緒にいられるのは明白でうれしい。普通を手にいれたんやもんな。

 

ハッピーオブジエンドの意味を英語ができる数人に聞いたけど造語であるから意味をなさないというかまぁそんな感じやって、私的にはなんとなく終わりよければ全てよし的な感じかな〜って思ってんねん。違うらしいけど。

 

だから、マヤね、常識が通じず、倫理観の欠如は教育を受けてないからか、生まれつきの障害なのか分からない。

更生などもできそうにないし本人も望まなそう。

夢や希望なんて大それたことじゃない何かもうこの際犯罪でもいいから先の約束があれば…と思うのだけど、マヤは死ぬのにもってこいの日に希望の死に方で死んだんだと清々しい羨ましい気持ちになった。

 

ハオレンと千紘が死のうとして死ななかった踏切で。(同じ場所とちゃうやろけど)

 

 

たぶん、マヤは、マヤの死ぬ前の4コマ、

ハッピー

って言って死んだんじゃないやろうかと思うの。

 

ハッピーなことなんてほぼ無い人生やったんやろうというのがなんとも虚しい。

 

 

 

 

 

天狗の台所 実写 いいとことうむむなとこ

 

 

楽しみにしていた実写ドラマ。

素敵な漫画をなんでもかんでも実写焼き畑現象には辟易してはおりますが、こちらのドラマは楽しみにしてたという勝手です。

 

原作は何度も何度も読んでるとっても大好きな作品。

タイトルの通り、天狗の基の豊かで丁寧でそして時間のかかる七面倒なことを四季とともに魅せてくれる。読んでいるとお腹が空くという難点はありますが本当に大好き。

 

さぁて、どのくらいこの空気感を壊さずに実写にしてくれとるんかいな?と試す気持ちと、もう実写は実写。原作との間違い探しばかりして物語を楽しむ純粋さを忘れてはいけません。と自分を戒めたりして見る前から大忙しやわ。

 

 

まずキャスト、完璧。

マンガは合間合間にコミカルな基がみれるけど実写だとリズムが崩れるからあえてあのちょっと暗めな感じなんかも知れんけど、誠実実直な基がみれてうれしいです。

ただ羽はもうちょいがんばろう。

 

オンくん!背格好がまるでオンくんですごくいい。ただやっぱり実写はコミカルさを抜いてるからちょっと子憎たらしい面ばかりでているような気がするけどまだ一話目やしね。

(若い俳優さんで普段テレビをみないから存じ上げていないので、まさか…J…では?となんか調べてしまって、セーフって胸を撫で下ろしたんやけど、Jやからといってなんやろうね。とも思うのだけども、やはりあのような卑劣で外道な男が礎になった会社に所属している人を自分の娯楽の時間に関わってほしくないと意識の底で思うのだから仕方がない。所属タレントに罪はないといってもそれは若いタレントだけで、年嵩のタレントには充分罪があると思ってる。こうしてあの事務所に全く興味のなかった私のようなものでも意識的に避けてしまうというのが正直なところです)

 

 

そして、そして、ムギーーー!!!!かわいい!完璧です。画面にちらっと映っているのをみるだけでムギーーー!ってなる!声もよし。

 

 

父母もおっけ!

 

そして主題歌はまぁおいといて、BGMもよい。

 

そして何よりロケーションがいいね。

青々とした田んぼが緑で美しい!(緑好きだから)

 

 

 

 

うーーむとなった点は原作と大いに変えてきた、梅シロップを作るところ。原作ではあのシーンは胡桃でしたね。

 

梅が悪いってわけじゃないんやけど

丁寧な暮らし イコール 梅仕事

っていう方程式が既に成立してるわけです。ここ日本では。

 

だから安直さが拭えないんですね。

全く料理をしない私でさえ、うすらぼんやり作る工程を知っているわけです。

なんや、梅のへそみたいなんをチマチマとって氷砂糖とかに漬けるんやろ?くらいは知ってます。インスタの丁寧な暮らし見せつけ女子達に教えてもらいましたから。

 

だから基にわざわざ教えて頂かなくても知ってるんです。

あの漫画のよさは、基の作る真に一からの知らない料理に、へぇ〜〜っと感嘆するのが醍醐味だと思うので、知っていることをわざわざ結構なんですね。

なぜ、梅シロップを、2人で初めに作る作業に選んだんだろう。季節的なものもあるんか?梅の季節知らんけど。

素人が偉そうにすんませんが、梅シロップの立ち位置を思うとあまりの安直さに脱力です。

 

 

次の料理のジェノベーゼのんは原作そのままで、原作でもすごく美味しそうで食べてみたかったしそれが実写でみれて大満足!そうそう!これが見たかったの!ってなった。

 

あと、ニホンヤモリの使い方も原作との違いがあって、言うまでもなく原作の方がとても良かった。

 

天狗力天狗力とオンが言うている段階なので、やはりそこはムギだけではなくニホンヤモリとも会話をし全ての生き物と共存している基をしっかりと見せてくれよ。ってなったね。

 

 

 

原作と実写の違いをまた間違い探ししてしまってこーゆー見方はよくないのについつい、好きな作品だけにすみませんね。

 

 

日本家屋の重厚さは実写の方が圧があっていいよね。

ドラマだからどこがのお家を借りているのかしら。

 

借り物だからそのように指示されたのかのかも知れないけれど、現時点ではふてぶてしいオンくん。

こんなところでは暮らせない!ぷんってスーツケース持って出ていくけど戻ってくるのね。

 

14歳の若者らしく、だーらだらしてる雰囲気で、ゴロゴロゴロゴロスーツケースを引き摺るの。

 

そやけど、玄関のたたき?ドアのところを跨ぐときにはスーツケースをぐっと持ち上げて、木でできたその玄関の扉の溝が傷つかないようにしてるのよ。

 

借り物だから…という現実はあるとしても、ふてぶてしい子の中の素直で優しいオンくんの内面をみたようで私はなんか小さく感動した。

 

 

来週も楽しみだ!