映画観ました。
たけしのBL映画やという事をだいぶと前に聞いててそれはそれは楽しみにしてました。
たけし映画は全作といわないまでもそこそこ観てて、普段はホラー映画、特にゾンビ映画を好んで観ます元気な腐女子です!好きな映画はハンニバルと28日後です!よろしくお願いします!
この先ネタバレしていますが、ネタバレっていうても本能寺で織田信長が死んだこと知らん人おらんやん。
えっ〜〜〜!!!!!織田信長死ぬの〜〜???ネタバレやめて〜〜!ってないやろうから気にせず書くわな。
BL映画って前情報はあっても、はぁ?これでBLなんか?舐めとんの?みたいなことではどうしようと心配しておりましたが、冒頭の遠藤憲一演じる荒木村重の城に攻め入るとき、城門を巨大な丸太3本でどんどこ突くんですわね。いうまでもなくちんぽっぽを彷彿とさせる丸太でガン攻めしてるんです。
あ、これはこれはもう今後の展開に期待度MAXです。
この映画で1番良かったのはなんといっても
織田信長を演じる加瀬亮であることは間違いない。
エキセントリックで傍若無人の信長を見事に演じて衣装も似合ってるわ、狂気をオーラを撒き散らしてすごいわ加瀬亮。アウトレイジでもチワワみたいにきゃんきゃん吠えるインテリヤクザを演じてて最高やったもんね。
ちゃーんとセックスシーンもあります。攻めです。
美しい蘭丸といたしてます。
武士が差している腰の刀はやはり男根のイメージがありますやんか。
腰にぶらぶらぶらぶらぶら下げて、何やゆうたら抜いて振り回しとるわけやん。
その刀で饅頭を刺し、村重に食えという。これはもうフェラチオの暗喩でもなく直喩であってやたらめったら色っぽい声をだす村重。
もちろん口は切れ血塗れになりその口に信長はぬろぬろのディープキッスをするねん。エッチやけど痛いわ。そもそも手で饅頭取ったらええがな。どんなけ村重は受け体質やねん。
慣れ親しんでいるBLでは信長はどっちかっつーと受けなのでは…と(そんなことは個人の自由やけど)思っていましたけど、両刀でした。間違いないです。
信長の暴れっぷりが突き抜けてるけどやはり天下をとろうとする信長に大勢の臣下がいると思わせるシーンが2つ。
秀吉が送ってきた使いの芸人(木村祐一)、取るに足らん下々の芸人やけど芸を見せろといい、アフターフォローまでさらっとする様。
本能寺でも今際の際に、付人としてついてた蘭丸と弥助(攻め)に、介錯してやろうと言う。
2人を介錯してしまったら、信長は自ら介錯なしに切腹しなければならないのに、そんな事は微塵も意に返さず流石やわ。
次に良かったのは、中村獅童演じる難波茂助。
もうこの茂助は汚いねん。品性下劣で気持ち悪いったらありゃせんねん。人が忌避するものの塊のようなやつやねん。もう大画面でお前のツラを見んのキツいんやて。あぁもう無茶苦茶キモい。
最期、高潔(でもないけど)であろうとする西島さん演じる明智光秀と対峙したときも、よりにもよって、この随一下劣な人間に〜!と思った瞬間、あ、この人中村獅童やん…と初めて気がついたわけです。
中村獅童をそんなによく知っているわけじゃないけど、普段(っていつ)そんな人に見たくもない穢らわしいさを感じる外見じゃもちろんないやんか。もちろん演じてそう見えているわけで、ここまでおぞましさを感じさせることが出来るとは素直に感嘆したわけです。
次は、桐谷健太演じる家康を守る忍び。
桐谷健太はauとかアウトレイジで見知ってはいるけども特に何とも印象に残ってないというか、イケメンで素敵な俳優さんであるけどもそんな人はごまんといらっしゃるから。
それがな、忍びとして家康を守ろうとスクっと立つその姿は、なるほど彼に任せておいたら家康は死なないだろう思わせる気迫があるし、おっさんじじいでほぼ構成される本作では整った美しい顔、背が高く強そうという外見が輝いてた。
あとは毛利派の六平さん演じる坊主のくだりは丸ごと声出して笑った。
大勢の足軽の汚さも良かったなぁ。
ふんどし一丁で走り回ってるんやけど、キッチリ締められたふんどしちゃうねん。
汚くて、よれよれのぶわぶわでもうケツの穴もキンタマも横から何かでてても何ら不思議じゃないヨレっぷり。ぜーーーーーったいふんどし、うんこが付きまくってるやろって確信させる汚さ。戦国時代やもんな。
私があまり気に入らなかったところ、映画全体のリズムがダレてるんじゃね?と感じたところは木村祐一のシーンほぼ全て。
木村祐一が悪いとかじゃなくて、そのまんま木村祐一やねんな、テレビで見るそのまんま。プラスちょっと大仰な関西弁が間延びさせるし、戦国の天下の取り合いを俯瞰でみる道化の役割やとしても、あのふてぶてしい感じが退屈さを誘ってしまう。たけしと弟、軍師の多分アドリブであろうセリフらへんもコントっぽいけどおもんなくて寒くなった。たけし演じる秀吉の農民出身で現実主義でサムライ矜持を小馬鹿にして笑うやり取りは面白いけど。
何となく映画をダレた感じにしてしまってるのはその辺に原因があるんじゃないか、と監督でも評論家でもない私が申しておるようです。
BLだと私は言うてるけど、BLを主題にしているわけでなく、誰1人身を焦がすような恋をしているわけではない。男色はしており、男を抱いたり、劣情を持って庇ったり、それを利用したり、憧れなのか愛なのか憎しみなのかといった葛藤はあってもそれらは全て自分のためだけ。全員ね。
ほぼ男しかいない世界で、エンタメすら能を見てる。全員男。
この時代のこういう人らは、極端な言い方をすると女というものを犬畜生となんら変わりない立ち位置に置いてるんやろうと感じた。
射精をすれば勝手に腹が大きくなり世継ぎを産むただそういう役割のもん。移動する時には馬にのる。穴があるから挿れる。
女性蔑視という概念すらなさそう。だからそんな犬畜生に天下を取る算段の話など到底分かるわけがあるまいし、無駄なことなわけであって、真から心寄せるなどということもあほらしくてないのでは。
だから男同士の繋がりが濃く濃く濃く濃くなって男色ということに繋がったのでは?と映画を見ておもった。
だから性的趣向とはまた一風違うのかも知れない。
結局のところ、短い人生で今日明日死ぬような日々を生き、どうにか俺が天下をとる、上に登ってやるという欲で他人を愛し欺き、くだらない見栄を大事にしたり、はたまたそれを馬鹿にしたり、自分のことだけしか大事じゃない。っていう馬鹿な男たちの命懸けのマラソン映画で最高やった。
(何食べ観てるから、何度かシロさん………ってなった)