BLを読み解きたい

なんでこんなに好きなのか考えたいだけ

薔薇とヘドロ 感想 ネタバレしとる

 

理人くん居ないと

生きて

いけないんだ

 

 

 

 

 

 

言葉通りなんだと思う。

理人がいないと大我は生きていけないんだろうけど、

物理的に理人から離れたら大我は爆発とかする訳じゃないんだから、離れたほうがいいと思う。

 

人の愛し方なんて人それぞれで外野がアレコレ言う筋合いは全くないんだけど、理人は確かにイカれてて周りを不幸にするばかりだから近寄ってはいけない人物。

 

そういう人ってカリスマ性があったり顔が良かったり仕事ができたり魅力的かもしれないけど、テリトリーに入ってしまうと危険だし無傷ではいられない。

あぁ怖い。近寄らないでおこう。って安全パイを選択して人生を守っても、魂はどうなんだろう。心から満たされるのかな。

それが大我。

 

やめときってば。って何度説得したって大我には理人が必要なんだろうけど、でもさ、大我ってちょっとアホやん。

だから、次の些細な日常があれば、理人の事は忘れていけると思う。

 

でも理人は違う。

絶対絶対絶対絶対大我じゃないといけないこだわりがありそう。

 

大我は始め、虎の威を借る狐状態でイケイケどんどこで調子に乗るとはまさにこの事って感じなんだけど

これも大我のアホさ故で(やってる事は非道で許しがたいけど)まんまと理人に絡みとられる。

 

この大我のアホさ加減は

「ケーキの切れない非行少年たち」を思い出させる。

 

とはいっても、未読で題名しか知らないので、

ケーキを等分に切ることもできない少年がおる。って事くらいしか分かんないから間違ってたらごめんなさい。

 

大我を見てその本を思い出したのは

本人に寄り添った教育によって確かな知識や倫理観を指し示すように周りが尽力していたなら素直な大我はあんな風に女性を扱ったかな?と思うの。

 

 

 

理人はマジで理解しがたい人間で、大我を自分のものとして、プライドも学校でのヒエラルキーも地に落として、自分だけ見るよう仕向けるんだけど、友達にも大我を陵辱させて、なにがなんだかあんた一体なんなんや?

自分の自慢のおもちゃを自慢してるような。

辛い目に遭っている大我が自分に縋り付くのが快感なのか。

 

いくらアホの大我でも疲れきってしまって

自分の首を切るんだけど、ここが分岐点で結局2人は固く結びついちゃった。

 

 

やめとけやめとけって人の愛の形に水を差してしまうんだけど、それは私が甘々にイチャイチャするカップルを望んでるだけであって随分勝手な話なわけで。

 

 

 

 

この本読んで思い出したエピソードあるんだ。

 

知人の話でね、

 

小さな子供の頃、

小さな子猫を貰ってきて、

その小さい猫があまりにかわいいもんだから

一日中触りまくって

触り過ぎて、そのかわいそうなその小さな子猫は

一日で死んじゃったの。

 

私、シーシェパードばりの過激派動物愛護精神持ってるから、瞬時にカッとなったんだけど

 

 

 

 

ねぇ、この話は一体誰が悪かったんだろうね。

 

子猫の状態も考えず欲望の赴くままに触りまくった無邪気で残酷な小さな女の子なのか

 

小さな動物に接することが初めてだった我が子に諭す事をしなかった親なのか

 

それともあまりに愛らしく生まれてしまった不憫な子猫なのか。